わたしの家庭菜園手帳

ジャガイモの育て方・芽出し・植え付け、用土、株間や土寄せ、追肥や収穫などの栽培管理

ジャガイモの育て方・芽出し・植え付け、用土、株間や土寄せ、追肥や収穫などの栽培管理

ジャガイモ栽培の特徴

意外なことにジャガイモは、トマトやピーマンなどと同じナス科の野菜です。年が明けて初めの植え付け作業は、ジャガイモから始まる場合が多いようです。

春植えと秋植えができ、春植えの場合、2月下旬から3月ごろに種イモを植えつけて、6月ごろ収穫します。秋植えは、8月下旬ごろから植え付けて、11月~12月に収穫します。

ジャガイモは、土中で、根が所々で膨れて子(ジャガイモ)を作りながら成長していきます。ジャガイモは、植え付けた種イモの周辺や、種イモより上にジャガイモをたくさん作ります。また、ジャガイモが日光を浴びて緑色になると、食べられなくなるので、定期的な土寄せをして、できたジャガイモに日光をあてないようにするのがポイントです。土寄せをして、たくさんのジャガイモを作らせると良いでしょう。土壌酸度は、弱酸性を好みます。Phが7.0以上になると、生育が悪くなる(ソウカ病)ので、石灰などは必要ありません。ジャガイモ苗は。種イモの養分を肥料にして育ちます。初期段階での追肥は必要ありません。あまり追肥してしまい、葉や茎が異常に育って、ジャガイモがあまりできないことにならないように注意が必要です。

  1. 2月に植えつけ、梅雨入りの時期に収穫
  2. 春と晩夏に植えつけることができる
  3. 土寄せしてジャガイモに日光を当てない
  4. 土壌酸度は弱酸性で石灰などは入れない
  5. 初期段階では追肥しない
  6. 追肥と土寄せのタイミングが重要

ジャガイモの栽培カレンダー

種イモの準備

種イモは園芸店などで種イモ専用の芋を購入します。スーパーで買った芋や自分で収穫した芋は、ウイルス性の病気を持っている場合があります。園芸店などでウイルスフリーのものを買入することができます。

  1. 病気の心配が少ないウイルスフリーの種芋を園芸店買う

ジャガイモの芽出し(浴光育芽 よくこういくが)

植え付け1カ月ほど前に種イモに日光を当てて芽を出す作業(浴光育芽)を行います。芽出ししておくことで、植え付けからの生育が早くなります。

芽が出そろってきたら、ジャガイモ芽がどこから出ているかを確認して、大きい種イモは縦に切って、大きさをそろえておくとよいでしょう。

この時、1片の大きさは、40gから60gていどがよいでしょう。大きさが40g以下の種イモは、切らずにそのまま植え付けます。

切断目には、病気の侵入や腐食を防ぐために草木灰を付けておくと良いとされています。植え付け前に完全乾かしておくことが大切です。

  1. 種イモは腐りやすいの注意
  2. 日向で管理する
  3. 大きい種イモは芽が出ているところを確認して小さく切る
  4. 種イモの大きさは40gから60g程度でそろえると良い
  5. 切り口は完全に乾かしてから植え付ける

浴光育芽の手順

①平らなトレイなどに種イモを広げておきます。互いに重ならないように間隔をとって並べておきます。

(雨の当たらない明るい軒下や窓際などに1か月ほどおいておきます。)

②種イモの裏と表の両方に光が当たるように週に1回の割でひっくり返します。

③種イモから芽が出てきたら完了です。

種イモを切断する

種イモは、芽の数がある程度均等になるように切断して植え付けると、種イモの数が増えて経済的です。

種イモの切り分け方

植え付ける大きさの目安は、切断した1片が40gから60g程度になるように切り分けます。40g以下の種イモは、切らずにそのまま植え付けます。

種イモを切断する際は、縦に切ったほうが芽がそろいやすくて育てやすくなります。

ジャガイモの植え付け

栽培環境

  1. 日向を好む
  2. 生育適温は15℃~24℃くらい
  3. 連作障害:あり
  4. ナス科の植物
  5. 輪作は3年~5年あける
  6. アルカリ性の土壌に弱い

日当たり

日向を好みます。

生育適温

15℃~24℃前後です。極端な寒さ暑さには弱い野菜です。

連作障害

ナス科の植物で、連作障害があります。同じナス科の植物を3年から5年間育てていない場所に植えつけてください。

栽培期間

ジャガイモの栽培期間は長く、植え付けから収穫まで約90日から120日前後です。

畑の準備

  1. 適正土壌酸度はPh5.5~6.0

土壌酸度は弱酸性を好みます。苦土石灰や消石灰などは入れずに、植え付けい週間前までに、堆肥と元肥を施してよく耕しておきます。



堆肥と元肥には、牛糞や豚糞に鶏糞、化成肥料などを混ぜて使用するとよいでしょう。ジャガイモは栽培期間が長く、途中であまり追肥しないので、元肥や堆肥を土底に多く入れておくとよいでしょう。

土壌適正酸度

Ph5.5~6.0です。弱酸性の土壌を好みます。

畝幅90cmくらいに2列で栽培することも可能です。

畑で栽培する場合は、マルチはなくても大丈夫です。マルチをしないほうが土寄せは簡単です。

株間

  1. 株間は30cm
  2. 条間は約50cmくらい

あまり込み合って植え付けると、大きく成長しません。30cmほど株間をとってください。

植え付けのコツ

  1. 球根植え付け器などで、穴をあけて植え付ける
  2. 芽が出るほうを上にして植える
  3. 植穴の深さは10cm
  4. 晴天が続いた後に植えつける(土が濡れていない時に)

植え付けは、球根植え器で深さ10㎝くらいの穴を掘り、芽が出てくるところを上にして、植え付けます。

しっかり土をかぶせておいてください。植穴に水などを入れると、種イモが腐食してしまう原因にもなるので、水は入れないでください。

また、雨上がりなどで土が湿っていると、病気にかかったり、種イモが腐りやすいので、天気がいい日が続いているときに植えつけましょう。

ジャガイモの追肥と土寄せ

ジャガイモは、根が膨れてジャガイモを作ります。根はまっすぐ下に伸びるわけではなく、周辺に広がるので、ジャガイモは比較的浅いところに増えていきます。土寄せと追肥のタイミングがジャガイモ栽培のポイントです。

ジャガイモはまた、あまり肥料を必要としません。特に栽培初期には、種イモが蓄えていた養分を吸って大きくなるので、追肥は必要ありません。

ジャガイモの追肥は、全栽培期間で2回だけです。同時に土寄せを2回行います。

  1. 全期間で2回追肥と土寄せを実施
  2. 土寄せ後に追肥する
  3. しっかり土寄せすることが重要なポイント

1回目の追肥と土寄せ

1回目の追肥は、植え付けから1カ月程度経過したころで、芽がたくさん出てきて(草丈20cmくらいになったころ)芽かきをするころに行います。追肥と同時に土寄せをしましょう。この土寄せがジャガイモ栽培の明暗をわけるポイントです。

1回目の土寄せ

1回目の土寄せは、1回目の追肥と同時に行います。このころにはまだ、根が十分成長していないので、あまり土をかぶせすぎて地温を下げないように注意してください。土寄せは、ほどほどにしておきましょう。

1回目の追肥

1回目の追肥は、土寄せの後に実施します。軽く土寄せした後、株間に化成肥料化専用肥料を約30gまいておきます。まくだけで土をかぶせず、自然に土に浸透するのを待ちます。

2回目の土寄せ

2回目の追肥は、蕾が付いてきた頃に行います。この土寄せが一番重要です。しっかり土寄せや増土をして、高畝を作ります。

2回目の追肥

2回目の土寄せの後、株間に施肥します。化成肥料や専用肥料などを約30g株間に与えます。要領は1回目の追肥と同じです。



栽培初期段階では、地温を上げるためにマルチを利用して、土寄せのころには外してしまってもいいかもしれません。

ジャガイモの間引き・水やり・花摘みやその他の作業

  1. 乾燥を好む
  2. 間引いて2本立ちで栽培する
  3. 間引き苗は差し穂として再利用できる
  4. 花は摘み取る

水やり

アンデスの高原が原産で、もともと水をあまり必要としません。水のやりすぎで種イモが腐らないように注意してください。梅雨時の大量の雨にも弱いので注意が必要です。

間引き

植え付けてしばらくすると芽が出てきます。草丈20㎝ほどのころ、1回目の追肥の前に、芽は2本だけ残してあとの芽は摘み取って2本立ちにします。間引いた苗は、畑の他の場代に挿せば、そこでもジャガイモが栽培できます。(差し穂として利用可能)

花摘み

養分を花の熟成にとられないように、花は蕾のうちに摘んでしまいます。

その他の作業

特にありません。土寄せなどの手間はかかりますが、栽培はいたって簡単です。初心者の方にもおすすめできる野菜です。暑さ寒さには弱いので早期に収穫しておきましょう。

ジャガイモの収穫

ジャガイモの収穫は、地下のジャガイモの成長度合いが直接見えないので、収穫時期の見極めが難し野菜の一つです。ジャガイモの収穫のタイミングは、葉や茎が黄色に変色し枯れたころが収穫適期です。

収穫が遅れると芋が土中で腐ってしまったり、おいしくなくなったりしますので、収穫のタイミングを逃さないのがポイントです。雨の日や、雨が続いた日は収穫を避けてください。晴天が数日続いて畑が乾いているときに収穫すると、元気な保存性のいいジャガイモが収穫できます。

また、あまり長く放置して、霜が降りたり、長雨の影響や暑さでジャガイモが腐ってしまう場合があります。枯れたらすぐ収穫しておきましょう。ジャガイモを掘るときは、スコップでジャガイモを痛めないように注意して掘り返します。

  1. 収穫は春植えで6月から7月、秋植えで11月から12月ごろ
  2. 葉が枯れてきたら収穫準備
  3. 暑さ寒さに弱いので、長く放置しない
  4. ジャガイモをキズ付けないように注して掘り返す

収穫時期

ジャガイモの収穫は、春植えで6月7月上旬ごろ、秋植えで11月~12月ごろに行います。暑さ寒さには弱いので、葉が枯れたらすぐ収穫しておきましょう。

収穫の目安

ジャガイモは、土の中にできるので収穫の目安は、わかりにくいのですが、地上部が枯れてしまっってすぐに収穫します。

収穫方法

ジャガイモをスコップで痛めないように、株から離れたところにスコップを深く入れて、スコップを外側に倒して、株ごと倒します。収穫前に、地上部の葉と茎は、包丁なでで短く切っておくと、邪魔にならないので、掘り起こしやすくなります。土が柔らかい場合は手で掘り返すこともできます。

収穫したジャガイモの貯蔵

保存前の処理

ジャガイモは収穫後、畑で半日ぐらい表面の皮を乾かしてから、段ボール箱などに入れて、日の当たらないところに保存します。土はつけたままのほうが長く保存できます。

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