わたしの家庭菜園手帳

里芋の育て方・植え付け、用土、株間や土寄せ、追肥や収穫などの栽培管理

里芋の育て方・植え付け、用土、株間や土寄せ、追肥や収穫などの栽培管理

里芋栽培の特徴

里芋は、ヤツガシラなどと同じサトイモ科の野菜です。4月中旬から5月ごろに種イモを植えつけて、夏から秋に栽培する野菜です。収穫は10月下旬から11月上旬にかけてに行います。

里芋は、土中で、植え付けた種イモの上に、子芋を増やして成長していきます。定期的な土寄せをして、できた子芋に日光をあてないようにするのがポイントです。土寄せをして、たくさんの子芋を作らせると良いでしょう。日向を好みますが、半日陰でも十分育てることができます。

  1. 5月に植えつけ、夏から秋に栽培
  2. 霜が降りる前に収穫する
  3. 土寄せして子芋を育てる
  4. 地上部の葉を大きく育てると良い
  5. 日向を好みますが、半日陰でも良く育つ

里芋の栽培カレンダー



里芋の芽出し作業

里芋は、畑に植えつける前に、個別にポットに植えつけて芽だしておくと確実に植え付けることができます。直接植え付けると発芽せずに種イモが腐ってしまう事がありますが、事前に大きめのポットに植えつけて芽出ししてから植え付けることで、発芽を確実にすることができます。

芽出しの仕方

  1. 種イモは腐りやすいの注意
  2. 日向で管理する

手順

1.ポットに土を半分くらい入れます。

2.芽が出る方向を上にして種イモを置きます。

3.種イモが完全にかくれて、上に3cm~5cmくらい土が乗るように、土をかぶせます。

4.土をかぶせたらたっぷり水やりします。

5.苗ができるまで、日当たりの良いところで管理し、乾燥させないように適度に水やりをしてください。

里芋の植え付け

栽培環境

  1. 日向を好むが半日陰でも育てることができる
  2. 生育適温は20℃~30℃くらい
  3. 発芽温度は15℃から30℃くらい
  4. 連作障害:あり
  5. サトイモ科の植物
  6. 輪作は3年~5年あける

日当たり

日向を好みますが、半日陰でも育てることはできます。

生育適温

20℃~30℃前後です。暑さには強く夏に栽培する野菜です。

連作障害

サトイモ科の植物で、連作障害があります。同じサトイモ科の植物を3年から5年間育てていない場所に植えつけてください。

栽培期間

里芋の栽培期間は非常に長く、約180日から200日以上です。

畑の準備

  1. 適正土壌酸度はPh5.5~6.5

植え付けの2週間前くらいに苦土石灰や、消石灰などを畑に混ぜ込んで土壌酸度を弱酸性に調整しておきます。植え付けい週間前までに、堆肥と元肥を施してよく耕しておきます。



堆肥と元肥には、牛糞や豚糞に鶏糞、化成肥料などを混ぜて使用するとよいでしょう。サトイモは栽培期間が非常に長く、途中であまり追肥しないので、元肥や剪定した葉や、落ち葉などの堆肥を土底に多く入れておくとよいでしょう。

土壌適正酸度

Ph5.5~6.5です。弱アルカリ性の土壌を好みます。

畝幅90cmくらいに2列で栽培することも可能ですが、大きく育てるためには1条植えがお勧めです。

畑で栽培する場合は、マルチなどで雑草の繁殖を防いで栽培すると除草の手間が省けますが、マルチはなくても大丈夫です。マルチをしないほうが土寄せは簡単です。

株間

  1. 株間は40cmから50cm
  2. 条間は約60cmくらい

あまり込み合って植え付けると、大きく成長しません。出来るだけ株間をとってください。

植え付けのコツ

  1. 球根植え付け器などで、(マルチの上から)穴をあけて、植え付ける
  2. 芽が出るほうを上にして植える
  3. 植穴の深さは7cmから8cm

植え付けは、球根植え器で深さ7cmから8㎝くらいの穴を掘り、芽が出てくるところを上にして、植え付けます。しっかり土をかぶせておいてください。植穴に水などを入れると、種イモが腐食してしまう原因にもなるので、水は入れないほうがいいようです。

サトイモの追肥

里芋は、根を種イモからたくさん出して、種イモを大きくさせて、その後たくさんの子芋を種イモの上に作ります。追肥と土寄せのタイミングが里芋栽培のポイントです。

里芋はまた、あまり肥料を必要としません。追肥は2回だけ行います。1回目の追肥は、本葉2枚から3枚のころ、2回目は本葉5枚から6枚のころです。いずれも約60gの化成肥料を株元に与えます。その時、同時に土寄せしておいてください。この時の土寄せで、株(種イモのあたりを中心に)の上に、たくさん土をかぶせておくことで、里芋の収穫量が決まります。

  1. 追肥は3回行う
  2. 追肥と同時に土寄せを行う
  3. 1回目の追肥は本葉が2,3枚程度のころ
  4. 2回目の追肥は本葉5,6枚のころ
  5. 3回目の追肥は、6月下旬ごろ
  6. 追肥量はいずれも一株当たり50gから60gが目安です
  7. 梅雨明けまでに、葉を大きく育てることがポイント

追肥の時期

1回目の追肥は、本葉が2,3枚ぐらいにそろってきた頃です。

2回目の追肥は、そのあとは本葉5,6枚になるころです。

3回目の追肥は、6月下旬ごろに行います。

追肥の方法

1回目と2回目の追肥の際は、一株当たり化成肥料を株元に約50gから60g、軽く片手一握り程度を株元に播いて、しっかり土寄せしておきます。株の周りに追肥して、種イモのあるあたりに、しっかり土をかぶせておくのがポイントです。

3回目の追肥は、梅雨時6月下旬です。同じ要領で、今度は少し外側に追肥して、土寄せしておきましょう。



マルチを利用している場合は、植穴を少し広げてやると、そこから追肥することができますが、土寄せは大変やりずらいので、発芽するまでは、地温を上げるためにマルチを利用して、土寄せのころには外してしまってもいいかもしれません。

里芋の水やり・乾燥対策・土寄せ・支柱・トンネルやその他の作業

  1. 熱帯雨林の植物で水をほしがる
  2. 乾燥には弱い

水やり

水やりは、種イモが完全に定着するまでの間、乾燥したらたっぷり水やりしてください。苗が育ってきても、熱帯雨林が原産の野菜で、乾燥には非常に弱いので、夏場の水きれは厳禁です。

土寄せ

土寄せは大変重要なポイントです。

支柱

必要ありません。

トンネル

必要ありません。

間引き

葉が増えてきて、多くなりすぎると養分のいきわたりが悪くなります。土寄せの際に、必要ないと感じた小さな葉が出てきているのを見付けたら、そのまま土をかぶせておいて下さい。

その他の作業

特にありません。栽培はいたって簡単です。初心者の方にもおすすめできる野菜です。寒さには弱いので、霜が降りる頃には収穫しておきましょう。



里芋の収穫

里芋の収穫は簡単で、10月下旬から11月上旬ごろから収穫していきます。地上部が枯れてくるので、枯れ始めてから収穫しても結構です。あまり長く放置して、霜が降りると寒さで腐ってしまう場合があります。霜が降りる前に収穫しておきましょう。

  1. 収穫は10月下旬から11月上旬ごろ
  2. 寒さに弱いので、長く放置するときは気を付ける

収穫時期

里芋の収穫は、10月下旬から11月上旬ごろに行います。寒さには弱いので、霜が降りる前に収穫しておきましょう。

収穫の目安

里芋は、土の中にあるので収穫の目安は、わかりにくいのですが、気温が下がってくると、栽培を続けることができないので、収穫しなければなりません。霜が降りる前で、11月上旬ごろが目安です。

収穫方法

里芋をスコップで痛めないように、株から離れたところにスコップを深く入れて、スコップを外側に倒して、株ごと倒します。収穫前に、地上部の葉と茎は、包丁なでで短く切っておくと、邪魔にならないので、掘り起こしやすくなります。里芋には、根がびっくりすほど多く出ています。包丁やナイフで、根を丁寧に全て切り取っていきます。また、茎が出てきたとことは丁寧に切り取ってしまいましょう。巨大化した種イモの周辺に子芋がたくさん出ています。これの子芋のことを通常、里芋と呼んでいます。親芋も食べられるのですが、里芋より若干硬くなります。

収穫した里芋の貯蔵方

収穫した里芋は水はけのよい畑の端に深さ60㎝くらい以上の穴を掘って埋めておくと、翌年の種イモとして4月まで保管できます。食べきれなかった食用の芋も同じように埋めておいて、食べる量を掘り起こしながら消費することができます。畑にそのまま置いておくと、寒さで腐ってしまう場合が多いので、掘り起こして深く埋めておいたほうが安全です。

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