ミニトマト栽培の特徴
ミニトマトやミディートマト、大玉のトマトに代表される、トマトは、ナス科の人気野菜です。夏野菜の代表的存在で、現在では、実の形、大きさも大中小と様々なサイズと、赤、黄、紫、オレンジなどの色に熟す数数の品種が、交配されて苗が販売されています。
一般的に、トマトは苗から栽培することが多く、家庭菜園では連作障害や病気に強い接木苗を利用することをお勧めします。放任しておくと、脇芽がたくさん出てきて収拾がつかなくなり、養分がうまくいきわたらなくなります。1本ないし2本仕立てにして、その他の脇芽は摘み取りながら栽培していきます。うまくやれば10月ごろまで長く収穫することができます。ミニトマトも栽培の仕方は、大玉トマトなどとほとんど同じです。
トマトは一般的に、多肥料を嫌います。肥料をやりすぎると様々な病気や障害が発生しやすい野菜です。肥料の量による株の状態は、葉の色や形、茎の形状、実の状態などに現れてきます。せっかく実ができても、成熟の過程で、急な雨などにあたると、実が割れてしまう事もよくあります。また、害虫の被害も多く、主な害虫被害は、アオムシやカメムシ、アブラムシが発生しやすいので注意してください。他の野菜に比べると決して栽培は容易ではありません。
- 水や肥料のやりすぎに注意(肥料と水やりが栽培のポイントです)
- カメムシやアオムシ、アブラムシなどの発生に注意
- 脇芽をかき取って1本ないし2本仕立てで支柱を立てて育てる
- 脇芽をまめにかき取り、養分のいきわたりを良くする
- 雨にあたると実が割れることが多い
- 葉、茎、花、実の形や色に異常がないか注意しながら栽培する
ミニトマトの栽培カレンダー
苗の植え付けは5月前後、開花後は、人工授粉などの作業は必要なく、実が品種にあった大きさに成長して、赤く熟したものから収穫していきます。下葉を剪定して風通しを良くしてやると、病害虫の予防にもなります。うまく育てると、長い間収穫できるのもトマトの特徴の一つです。
ミニトマトの植え付け
栽培環境
- 日向を好む
- 生育適温は25℃~30℃くらいで暑さに強い(植え付けは5月ごろが適期)
- 連作障害:あり
- ナス科の植物
- 輪作期間:3年から5年
日当たり
日向を好む野菜です。
生育適温
30℃前後で、苗の植え付けは5月ごろが適期です。
連作障害
ナス科植物で、連作障害が出やすい野菜です。輪作期間する場合は、他のナス科野菜を3年から5年栽培していない畑で栽培しましょう。
栽培期間
植え付けから収穫まで約60日~90日前後です。開花から収穫までは約45日~60日くらいです。収穫は実が大きくなって、赤く熟したころに収穫はさみで摘み取ります。
畑の準備
植え付けの2週間前くらいに苦土石灰や、消石灰などを畑に混ぜ込んで土壌酸度を弱アルカリ性に調整しておきます。植え付け1週間前までに、堆肥と元肥を施してよく耕しておきます。
根が比較的深く育つので、若干深めに耕しておきます。堆肥と元肥には、牛糞や豚糞に鶏糞、化成肥料などを混ぜて使用するとよいでしょう。
- 適正土壌酸度はPh6.0~6.5
- 畑は、若干深めに耕しておくとなお良い
土壌適正酸度
Ph6.0~6.5
畝
畝幅60cm~70cmくらいに1列か2列で植え付ける
株間
株間は50cm~60cmくらいです。あまり密集させると、風通しが悪くなり病害虫が発生しやすくなります。
- 株間50cm以上あける
ミニトマトの追肥
トマトは一般的に、肥料過多になると多くの障害をもたらします。3週間に一度くらいを目安に、株の葉、茎、花房、実の形や色を見ながら調整して追肥を行います。
- 肥料過多には注意する(主に窒素過多)
- 第一花房のみが膨らんできたころ、1回目の追肥を行います
- 根張りが深いので、スコップや棒などで穴を掘って、深いところに施肥するとよい
- 追肥は3週間に一度の割合をめどに、株の状態を見て収穫終了まで
- 施肥する場所は、カブの成長とともに株元からカブの周辺を外に向かって広げていく
追肥の方法
ナス科の野菜は、一般的に、根を深く伸ばし成長していく野菜ですので、株の周りにスコップや棒などで数か所穴をあけて施肥してあげます。
また、施肥する場所は、株の成長に従って根の外周も広がっていきます。はじめは株元から10cmから15cmくらい離れたとことに与え、その後は成長を見ながら株から徐々に離れた位置に施肥していくことになります。
追肥の回数と施肥量
追肥の頻度は、3週間に一度くらいで、収穫終了まで続きます。
一回目の追肥のタイミングは第一花房の実が膨れてきたころで、そのころには、第2花房の花が咲き始めています。施肥量は、一株当たり化成肥料で片手一握りぐらい(約50g程度)を目安に成長を見て行います。
ミニトマトのトンネル・支柱・間引き・受粉などやその他の作業
- 支柱は合掌型で立てると効率がいい
- 一番花が咲いた上下に出てくる勢いのある1本の脇芽を残して、その他の脇芽をすべて摘み取る(2本仕立て)
- 適度に摘果して一つ一つの実を大きく育てる
トンネル
基本的には必要ありません。
支柱
200cmくらいの支柱で合掌型の支柱を立てる。
間引き・摘果
必要ありません。
大玉トマトの場合は、ひと房に実る実の数量が多すぎると養分が分散してうまく育たない場合があります。ひと房の実を、4つくらいに摘果してやって養分を集中させると大きく成長しやすくなります。従って、摘果する場合がありますが、ミニトマトの場合は、摘果の必要はありません。
受粉
自然受粉で栽培できますが、トマトーンなどのホルモン剤も販売されています。
その他の作業
仕立て
一番花が咲いた下に出てくる勢いのある1本の脇芽を残して2本仕立てで育てます。次々と出てくるその他の脇芽をすべて摘み取り、養分のいきわたりと風通しを確保しましょう。
全ての脇芽を摘み取って、1本仕立てで栽培することも多いようです。
ミニトマトの収穫
トマトの収穫時期の判断は比較的簡単で、実が適当な大きさになって、赤く熟したものから収穫していきます。
- 収穫は実が赤く熟したものから随時収穫していきます
- 早期収穫を心がけると良い
- 次々と出てくる脇芽は必ずかき取ります
収穫の目安
実が適当な大きさになって、赤く熟してから収穫します。ひとつの房のミニトマトが、一度に全て赤くなってくれない時は、緑のものは残して赤くなったものからはさみで切り取っていきます。赤くなったまま長く放置しておくと、急な雨で実が割れたり、害虫に食われたり、台風で落ちてしまう事もあります。早期の収穫を心がけましょう。
収穫方法
収穫はさみで、房や実を摘んで収穫していきます。
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