栽培の特徴
種類 | 科目 | 適正土壌pH | 連作障害 | 栽培難易度 |
ズッキーニ | ウリ科 | 6.0~6.5 | あり 輪作1年~2年 | ☆ ☆ ☆ |
基本情報
- 科名属名:ウリ科カボチャ属
- 原産地:アメリカ南部からメキシコあたりといわれている
- 草丈樹高:50cm以上
- 日照条件:日なた
- 生育適温:20℃前後
- 発芽適温:25℃から30℃前後
- 水やり:根が浅く水きれさせないように注意する
- 特徴:ツルはないが茎が折れやすいので注意する
- 樹高:茎も葉も巨大になる
- 種まき期:3月(中間地)
- 植えつけ期:5月上旬(中間地)
- 収穫期 6月~7月中旬(中間地)
- 植えつけから収穫までの期間 45日前後
- 開花から収穫までの期間 4~10日くらい
ズッキーニは、アメリカ南部やメキシコ原産のペポカボチャの仲間です。つるが伸びず、 葉と葉のついている茎とのまたになった部分に連続して雄花、雌花がつく野菜で、別名つるなしカボチャなどとも呼ばれています。ズッキーニとゆう名前の語源は、イタリア語で、「小さなカボチャ」とゆう意味の単語からきています。
開花後4~10日(長さ20cm前後で、重さが約150~200g程度)の未熟な実を収穫します。カロテン、ビタミンCが豊富で、デンプンが少ないため、低カロリー。オリーブ油など油との相性がよく、油炒めやスープ、煮ものなどによく利用されています。若い花も食べられます。開花後4日程度の若い実は花ズッキーニと呼ば、花がつたまま収穫します。生育適温が18~23℃と、低温に強く、栽培しやすいため、家庭菜園でもよく栽培されるようになりました。ただし株や葉が大変大きく成長する野菜ですので、大きめのプランターや、畑のスペースが必要になります。
ズッキーニの代表的な品種
一般的な細長い緑のズッキーニ
スーパーでよく見かけるのがこのタイプです。最も多く流通してい品種のズッキーニで、次々に花を咲かせる「ダイナー」や「トスカ」などの品種があります。
黄色いズッキーニ
「オーラム」などの果実が黄色いズッキーニもあります。
丸いズッキーニ
ゴルフボールくらいの大きさの黄色い丸ズッキーニの「ズッキーニトスカーナ」や緑色の玉子型をした「ブラックエッグ」などがありますが、いずれも一般的にスーパーなどで見かけることは、なかなかありませんね。
UFOズッキーニ
UFOのような丸い円盤型の不思議な形をしたズッキーニです。白や黄色や緑色をしたものまで結構たくさんの種類があります。こちらも近くのスーパーの野菜コーナーには、あまりおいていない野菜ですね。
花ズッキーニ
ズッキーニの高級食材として知られている花ズッキーニには「ステラ」の若摂りや「ダフィオーレ」「ジェノベーゼ」などの品種があります。ダフィオーレは特に雄(オス)花ばかり咲かせて雌(めす)花はあまり咲かせません。花ズッキーニの収穫に最適な品種です。
栽培のコツ
栽培期間や適正気温
ズッキーニの栽培期間は実をならせる野菜の中では短いほうですぐに終わってしまします。また、ある程度茎が伸びてくると気を付けないと、風や台風で茎が完全に折れてしまうことがよくあります。茎が折れると生長点がなくなってし成長が終わってしまします。成長も早いですが栽培が終了するのも早い野菜です。
生育の適温は20℃で、夏野菜の中ではあまり暑さに適していません。
連作障害
一般的にスイカやメロンなどを除いて、ウリ科の植物は連作障害に強い野菜です。ズッキーニは連作可能なようですが、心配であれば1年から2年あけて栽培することが無難です。
栽培スケジュール
畑の準備
土つくり
- 種まきの2週間ぐらい前に畑に苦度石灰をまき土壌を中和し、よく耕します。適正土壌pHは6.0~6.5です。
- さらに7日から10日前までに、元肥を施し深く耕します。元肥の目安は1㎡あたり約2kgの完熟たい肥です。同時に化成肥料を施肥しておくといいでしょう。
- 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。
畝立て
- 水はけを良くするために、幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。
- マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。
栽培管理
種まき、植え付けと株間
- 種から育てる場合は、ポットなどに4粒から5粒播き、1cmほど盛り土して上から軽く押し固めておきます。
- たっぷり水をやり、本葉1枚~2枚のころから段階的に間引き、最終的に1本立ちにします。
- 植え付けの株間は、80cm~100cmぐらい確保して、マルチに穴をあけて植えつけます。
- 植え付け後は害虫対策や風で倒れないように育苗のビニールキャップをかぶせすか、仮支柱を立ててやります。
仕立て方
ツルの選定作業
ツルの剪定は必要ありません。
支柱の立て方
短い支柱を立てて縦に育てる場合
ズッキーニの栽培は、広いスペースがあれば支柱なしで育てることができますが、家庭菜園の限られたスペースでズッキーニを栽培する場合は、支柱を使ってある程度縦に育てることで、スペースを節約できます。ズッキーニは、雄(おす)花と雌(めす)花が別々に咲いて、受粉により初めて雌花(めばな)にのみ結実します。カブの数が少なく、せっかく雌花が咲いても雄花がなかったり、雄花ばかり一度に咲いていたりして、受粉の機会を逃してしまいます。できれば複数の苗を尾一度に育てたいところです。そういった場合、この支柱による垂直に栽培することが有効になります。支柱でしっかり固定しても、台風などで大きな葉が揺らされて、折れてしますことが多いのですが仕方ないことだとあきらめています。
①苗の成長に沿って長さ80㎝程度の支柱を苗の周りに垂直に、最終的には苗を囲むように4本から5本程度立てていきます。
支柱の立て方についてはより詳しくこちらのページにまとめてありますので参照してください。
追肥
ズッキーニはたくさん花を咲かせる野菜で、肥沃な土を好みます。根が浅く広がるように成長しますので、肥料や焼けや掘り返して根を痛めないように、少量の肥料をこまめに追肥して肥料切れを起こさせないように育てましょう。一回目の追肥は定植から2週間後くらいに行います。
一回の追肥量は、1平米当たり化成肥料で60gから70gぐらいを目安に株元にパラパラまくように与え軽く土をかぶせておきます。以後成長を見ながら約2週間おきに同じように追肥を行います。
また、施肥する場所は、株の成長に従って根の外周も広がっていきます。はじめは株元から10cmから15cmくらい離れたとことに与え、その後は成長を見ながら株から徐々に離れた位置に施肥していくことになります。
受粉
ズッキーニは雄花(おばな)と雌花(めばな)がそれそれ独立して咲きます。雌花(めばな)の付け根には小さな実がついていて、雄花と受粉することによって身を大きくさせます。受粉できずに枯れた雌花についている実は大きくはなりません。自然に受粉するのを待っていると効率が悪いので、ズッキーニは人工授粉するのが通常です。
ズッキーニの人工授粉の方法
①雄花と雌花が同時に咲いていることを確認します。
②ズッキーニの人工授粉の方法は、開花した雄花を摘み取り、花びらを取り外します。
⓷開花している雌花に花びらを取り除いた雄花の雄蕊(おしべ)をつけて花粉を雌花の雌蕊(めしべ)につけてやります。これで受粉完了です。
雌花はあるけど雄花がなかったり、雄花ばっかり咲いて雌花がなかったりして、せっかく花が咲いても実をならせられない時があります。できれば複数の苗を植えて一度にたくさんの雌花と雄花を咲かせたいところです。
収穫
長さや大きさは品種によって異なりますが、実が成長してある程度の大きさ(だいたい20cmくらいが適期)になったら収穫します。ズッキーニの成長は早く、開花から4日から10日で収穫期を迎えます。朝と夕方では大きさが全く違っていて、急に成長してしまい、収穫適期を逃してしますこともありますので気を付けましょう。
コンパニオンプランツ
〇 混植に適している植物 good
野菜類
- ネギ類 長ネギ ハネギ(ウリハムシを遠ざける)
- 玉ねぎ(つる割れ病などの病気を抑える)
- ニンニク(つる割れ病を抑える)
- らっきょ(つる割れ病を抑える)
- トウモロコシ(互いに成長を助ける)
- カブ(互いに成長を助ける)
花類 ハーブ類
- パセリ(根元の乾燥を抑える)
- チャービル(虫よけ 野菜を元気にする)
- タンジ―(アブラムシよけ)
- ミツバ(根元の乾燥を抑える)
〇 前作に植えるとよい植物 good
- トウモロコシ
- マリーゴールドなど
× 後に植えると悪い植物 BAD
- カリフラワー
- ニンジン
- ブロッコリー
× 混植に適さない植物 bad
-
- かぼちゃ(生育の妨げ)
- ウリ科全般(根こぶ線虫を増やす)
- セージ(ハーブ)
- オクラ(センチュウを増やす)
- ニンジン(根こぶセンチュウを増やす)