🍈栽培の特徴🍈
種類 | 科目 | 適正土壌pH | 連作障害 | 栽培難易度 |
メロン | ウリ科 | 6.0~6.5 | あり3年~5年 | ☆☆☆☆☆ |
基本情報
- 科名属名:ウリ科キュウリ屬
- 原産地:インド
- 草丈樹高:低 30cm~ つる性の一年草
- 日照条件:日なた
- 生育適温:20℃から30℃
- 発芽適温:15℃から30℃前後
- 水やり:乾いたらたっぷり水やり
- 種まき期:家庭菜園では苗から育てるられる場合が多い
- 植えつけ期:4月下旬から5月中旬
- 開花時期:6月
- 収穫期 7月~8月
- 植えつけから収穫までの期間 90日~120日前後
- 開花から収穫までの期間 35~40日くらい
栽培のコツ
栽培期間や適正気温
メロンの栽培期間は意外と短く150日前後です。
生育の適温は20℃から30℃です。真夏の野菜ですね。
連作障害
一般的にウリ科の植物は連作障害に強い野菜です。しかし、スイカやメロンは別です。メロンは大変連作障害が出やすい野菜です。3年から5年はウリ科の植物を栽培していなし場所に作付けしてください。家庭菜園では、接木苗を使用すれば便利です。
栽培スケジュール
畑の準備
土つくり
- 種まきの2週間ぐらい前に畑に苦度石灰をまき土壌を中和し、よく耕します。適正土壌pHは6.0~6.5(1平米あたり苦土石灰100g程度)です。
- さらに7日から10日前までに、元肥を施し深く耕します。元肥の目安は1㎡あたり約2kgの完熟たい肥です。同時に化成肥料を施肥(1平米あたり150g程度)しておくといいでしょう。
- 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。
畝立て
- 水はけを良くするために、幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。
- マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。
栽培管理
種まき、植え付けと株間
- 種から育てる場合は、ポットなどに4粒から5粒播き、1cmほど盛り土して上から軽く押し固めておきます。
- たっぷり水をやり、本葉1枚~2枚のころから段階的に間引き、最終的に1本立ちにします。
- 植え付けの株間は、75cm~100cmぐらい確保して、マルチに穴をあけて植えつけます。
- 立体栽培の場合は株間60cmくらいとれば大丈夫です。
- 植え付け後は害虫対策や風で倒れないように育苗のビニールキャップをかぶせてやります。
仕立て方
一般的には、子づる2本仕立てで4果実摂りにして育てます。
摘芯
摘芯は、人工授粉とともに、メロンの栽培では大変重要な作業になります。一般的には、子づる2本仕立てで4果実摂りにして育てます。
①親づるの摘芯
メロンには、親づるに実をあまりつけない性質(雌花がつきにくい)があります。親づるは4から6節くらいのところで摘芯します。
②子づるの剪定
親づるの摘芯で子づるの勢いが増します。子づるは放任すると収拾がつかなくなり、実に養分がいきわたらなくなりますので、勢いのいい子づるを2本残して、ほかの孫づるすべては摘み取ります。
子づるをのばしていきますが、子づるは25節目前後で摘芯します。
(そのころには孫づるが伸びてきています)
③孫づるの処理
子づる11節目から15節目くらいに出た元気な孫づるを2本残して、それより下についた孫づるは早めに摘み取っておきます。
11節以降でのこした孫づるに咲いた雌花(めばな)に受粉して、その後、その孫づるは、受粉した実から次の節に出た葉を1枚残して摘心します。
孫づるは2本の子づるにそれぞれ11節目以降に2づつのばし、着花した雌花に受粉し、1本の苗で4個の実をならすことになります。
④摘果(実の間引き)
1つの株でいくつの実を育てるかは大変重要です、メロンの場合通常1本の苗から4個を目標に行います。
支柱による立体栽培
メロンは、立体栽培すると省スペースで効率よく栽培することができます。合掌式や垂直式などで支柱を立てて立体栽培することができます。空中栽培することで日当たりもよくなり、病気にも強くなります。メロンの実は比較的重いので、ネットなどで果実を吊り下げるときれいにできます。
支柱の立て方はこちらを参考にしてください。
追肥
根が浅く広がるように成長しますので、乾燥、肥料焼けや掘り返して根を痛めないように注意しながら追肥しましょう。
1回目の追肥
一回目の追肥は、雄花をたくさん咲かせ、雌花をしっかり生育させ着果を良くするため、株がしっかりのびて脇に雄花が咲く頃(親づるを摘芯するころ)行います。
一回の追肥量は、1平米当たり化成肥料で60gから70gぐらいを目安に株元にパラパラまくように与え軽く土をかぶせておきます。
あまり肥料を与えすぎるつるボケと言って、実がならずにつるばかり伸びてしまいます。
2回目以降の追肥
果実が直径5cm~7cmくらい(卵くらいの大きさ)になったころ、2回目の追肥をします。株間のところにパラパラと化成肥料などをまき軽く盛り土をします。
以後成長を見ながら約2週間おきに同じように追肥を行います。その後2週間位一度くらいを目安に株元から外に向けて離しながら追肥を繰りかえします。
受粉
メロンには雄花(おばな)と雌花(めばな)がそれそれ独立して咲きます。雌花(めばな)の付け根には小さな実がついていて、雄花と受粉することによって身を大きくさせます。受粉できずに枯れた雌花についている実は大きくはなりません。自然に受粉するのを待っていると効率が悪いので、スイカは人工授粉するのがおすすめです。
花の付け根の部分が膨れているのが雌花(めばな)
花だけしかないのが雄花(おばな)です。
人工授粉の方法
①雄花と雌花が同時に咲いていることを確認します。
②メロンの人工授粉の方法は、開花した雄花を摘み取り、花びらを取り外します。
⓷開花している雌花に花びらを取り除いた雄花の雄蕊(おしべ)をつけて花粉を雌花の雌蕊(めしべ)につけてやります。これで受粉完了です。
雌花はあるけど雄花がなかったり、雄花ばっかり咲いて雌花がなかったりして、せっかく花が咲いても実をならせられない時があります。できれば複数の苗を植えて一度にたくさんの雌花と雄花を咲かせたいところです。また、受粉作業は早朝から午前10時ぐらいまでに行うといいとされています。
玉直し
メロンを地面を這わして育てていると、できた実が地面に接している部分に日光が当たらす緑色にならない、グランドマークと呼ばれる変色したように見える部分ができます。受粉後15日目くらいに、玉直しで裏面にも日光が当たるように、ひっくり返します。へたが取れてしまわないように気を付けてゆっくり動かしましょう。
収穫
長さや大きさは品種によって異なりますが、実が成長してある程度の大きさになったら収穫します。メロンは通常、開花から40日から50日で収穫期を迎えます。メロンは外見からは、収穫の時期を見分けるのが難しい野菜ですので、実の近くにしるしを立てて、受粉日を書いておけば収穫しやすくなります。また、収穫日の10日くらい前から、水やりを控えてやると甘さが増します。
コンパニオンプランツ
〇 混植に適している植物 good
野菜類
- ネギ類 長ネギ ハネギ(ウリハムシを遠ざける)
- 玉ねぎ(つる割れ病などの病気を抑える)
- ニンニク(つる割れ病を抑える)
- らっきょ(つる割れ病を抑える)
- トウモロコシ(互いに成長を助ける)
- カブ(互いに成長を助ける)
花類 ハーブ類
- パセリ(根元の乾燥を抑える)
- チャービル(虫よけ 野菜を元気にする)
- タンジ―(アブラムシよけ)
- ミツバ(根元の乾燥を抑える)
〇 前作に植えるとよい植物 good
- トウモロコシ
- マリーゴールドなど
× 後に植えると悪い植物 BAD
- カリフラワー
- ニンジン
- ブロッコリー
× 混植に適さない植物 bad
- ウリ科全般(根こぶ線虫を増やす)
- セージ(ハーブ)
- オクラ(センチュウを増やす)
- ニンジン(根こぶセンチュウを増やす)