栽培の特徴
種類 | 科目 | 適正土壌pH | 連作障害 | 栽培難易度 |
ゴーヤ | ウリ科 | 6.0~7.5 | あり 輪作1年 | ☆ ☆ |
基本情報
- 科名属名:ウリ科ツルレイシ屬
- 原産地:熱帯アジア インドを中心とする東南アジア
- 分類:半耐寒性,一年草,ツル性
- 日照条件:日なた
- 生育適温:20℃から30℃前後
- 水やり:水きれさせないように注意する 表面が乾いたらたっぷり
- 特徴:発芽温度が25℃から28℃と高い
- 樹高:つる性 3m以上
- 種まき期:4月中旬~6月
- 植えつけ期:5月上旬~6月中旬
- 収穫期 7月中旬~10月上旬
- 植えつけから収穫までの期間 45日前後
- 開花から収穫までの期間 20日くらい
ゴーヤの原産地はインドから東南アジアにかけ手の熱帯地域です。14世紀末に中国に伝わり、西暦1600年ごろ日本に伝わりました。沖縄ではゴーヤ、九州ではレイシや苦瓜などの名前で呼ばれています。
(苦瓜)ゴーヤの代表的な品種
普通の緑色をしたゴーヤ
スーパーでよく見かけるのがこのタイプです。最も多く流通してい品種のゴーヤで、現在では全国各地で栽培、出荷されています。緑色のゴーヤで苦みが少ない「沖縄あばしゴーヤ」太くて長い「沖縄中長ゴーヤ」や苦いのが特徴の「にがにがくん」などたくさんの品種が出ています。
白ゴーヤ
苦みが少なく、外見もきれいな白い色をしたゴーヤです。生食にも対応しています。「白れいし」や30cmを超える「白大長ゴーヤなどがあります」
その他のゴーヤの種類
ゴーヤには、そのほかに、小ぶりなミニゴーヤや表面がごつごつしていなしい、なまらかゴーヤなどがあります。
栽培のコツ
栽培期間や適正気温
ゴーヤの栽培期間は、苗の定植から通常120日前後です。生育の適温は20℃から30℃前後と真夏の高温な環境を好みます。
連作障害
ゴーヤは比較的連作障害に強い野菜です。輪作の間隔は1年です
栽培スケジュール
畑の準備
土つくり
- 種まきの2週間ぐらい前に畑に苦度石灰をまき土壌を中和し、よく耕します。適正土壌pHは6.0~7.5です。
- さらに7日から10日前までに、元肥を施し深く耕します。堆肥の目安は1㎡あたり約2kgの完熟たい肥です。同時に化成肥料を施肥しておくといいでしょう。
- 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。
畝立て
- 水はけを良くするために、幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。
- マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。
栽培管理
種まき、植え付けと株間
- 家庭菜園では通常苗から育てるほうが一般的ですが、種から育てる場合は、ポットなどに3粒から5粒以上パラパラっと播き、1cmほど軽く盛り土しておきます。
- 種は発芽しやすいように1昼夜水の中につけておいて、種の先の部分を爪切りなどで割ってあげると発芽しやすくなります。
- たっぷり水をやり、本葉2枚~4枚のころから段階的に間引き、最終的に1本立ちにします。
- 家庭菜園では、苗から栽培するのが一般的です。少々値段は高くなりますが苗を買うときは、病気などにも強く連作障害の出にくい接木苗をお勧めします。
- 植え付けの株間は、100cmぐらい確保して、マルチに穴をあけて植えつけます。ゴーヤは横に子づるをたくさんのばして広がります。
立体栽培の仕立て方
ツルの摘芯作業
ゴーヤは放任してもある程度育ちますがより効率よくつるをのばし、花を咲かせる為に主枝(親づる)の剪定をします。ゴーヤには雄花(おばな)と雌花(めばな)がありますが、親づるにはあまり雌花が付かず、子づるにおおく付く性質があります。雌花を多く咲かせるには子づるをのばす必要があります。親づるを摘芯して成長を止めてやると、子づるの成長が盛んになります。実をたくさん収穫するためには、真夏の高温期までに葉をたくさん茂らせておく必要があります。
①親づるは本葉4から5枚の時に摘芯します。
②子づるは元気のいい3本を残してそのほかは摘み取ります。
③孫つるは放任します。
④収穫したらそのつるとすぐ下のつるを取り除きます。
支柱の立て方
合掌式支柱の立て方
定植したい畑の畝の端に、2本の支柱を畝をまたぐ様に斜めに立てて、ちょうど畝の中心あたりの上空で交差させて固定します。
定植したい畝の片法の端(180cmくらい離れた場所ごとに一組)に同じように2本立てます。
2組のクロスさせた支柱を、支柱の上を畑とは水平に1本支柱を入れて固定し、横に倒れないように縦の支柱に、畝に沿って斜めに支柱を入れて補強します。
支柱と支柱をクロスさせて、簡単に固定するには、はめ込み式の支柱固定クリップ(クロスジョイント)が必要です。なくてもできますが、取り付け、取り外しの手間が断然はかどり支柱がきれいにできます。
支柱の立て方についてはより詳しくこちらのページにまとめてありますので参照してください。
垂直式支柱
1条植えの場合垂直式の支柱でもOKです。180㎝くらいの長さの畑に設置したい場合、2m程度の支柱を5本くらい用意します。畑の両端に垂直に立てて、垂直にたたえた2本の支柱の上下に2本の支柱を水平に通します。倒れないように垂直の支柱に斜めに支柱を添えて固定します。
その他の方法
ゴーヤはプランターでも簡単育てられます。プランターで栽培する際は、スクリーン仕立てが有効です。
追肥
ゴーヤは多収穫の野菜で、肥沃な土を好みます。根が浅く広がるように成長しますので、肥料や焼けや掘り返して根を痛めないように、少量の肥料をこまめに追肥して肥料切れを起こさせないように育てましょう。一回目の追肥は定植から2週間後くらいに行います。
一回の追肥量は、1平米当たり化成肥料で60gから70gぐらいを目安に株元にパラパラまくように与え軽く土をかぶせておきます。以後成長を見ながら約2週間おきに同じように追肥を行います。
また、施肥する場所は、株の成長に従って根の外周も広がっていきます。はじめは株元から10cmから15cmくらい離れたとことに与え、その後は成長を見ながら株から徐々に離れた位置に施肥していくことになります。
受粉
一般的に受粉の必要はありませんが、確実に受粉させるために、人工授粉をすることもできます。人工授粉のやり方はスイカなどと同じです。
収穫
長さや大きさは品種によって異なりますが、実が成長してある程度の大きさになったら収穫します。ゴーヤの収穫は、着花から20日前後で収穫期を迎えます。
コンパニオンプランツ
〇 混植に適している植物 good
野菜類
- ネギ類 長ネギ ハネギ(ウリハムシを遠ざける)
- 玉ねぎ(つる割れ病などの病気を抑える)
- ニンニク(つる割れ病を抑える)
- らっきょ(つる割れ病を抑える)
- トウモロコシ(互いに成長を助ける)
- カブ(互いに成長を助ける)
花類 ハーブ類
- パセリ(根元の乾燥を抑える)
- チャービル(虫よけ 野菜を元気にする)
- タンジ―(アブラムシよけ)
- ミツバ(根元の乾燥を抑える)
〇 前作に植えるとよい植物 good
- トウモロコシ
- マリーゴールドなど
× 後に植えると悪い植物 BAD
- カリフラワー
- ニンジン
- ブロッコリー
× 混植に適さない植物 bad
-
- かぼちゃ(生育の妨げ)
- ウリ科全般(根こぶ線虫を増やす)
- セージ(ハーブ)
- オクラ(センチュウを増やす)
- ニンジン(根こぶセンチュウを増やす)