栽培の特徴
種類 | 科目 | 適正土壌pH | 連作障害 | 栽培難易度 |
ミニカボチャ | ウリ科 | 5.5~6.0 | なし | ☆ ☆ ☆ |
基本情報
- 科名属名:ウリ科カボチャ属
- 原産地:アメリカ大陸
- 草丈樹高:低 30cm以上
- 日照条件:日なた
- 生育適温:20℃から28℃
- 発芽適温:25℃から30℃前後
- 水やり:乾かし気味に育てる
- 種まき期:3月下旬から4月
- 植えつけ期:4月下旬から5月中旬
- 収穫期 7月~9月
- 植えつけから収穫までの期間 90日前後
- 開花から収穫までの期間 40~50日くらい
カボチャの代表的な品種
日本カボチャ
日本カボチャといいますが実際はアメリカ原産であることには変わりありません、日本に伝わってきたのが、西洋カボチャより古く、日本で独自の発展をみせた品種です。
西洋カボチャ
スーパーでよく見かけるのがこのタイプです。最も多く流通してい品種のカボチャです。現在の主流は西洋カボチャで、西洋カボチャは果肉が粉質のため、ホクホクとしてクリのように甘味が強く「栗カボチャ」とも呼ばれています。「栗カボチャ」「ほっこりえびす」などがあります。
ミニかぼちゃ
あまり大きくならない小ぶりに品種改良して育てやすかぼちゃです。「ほっこり姫」「利休」「坊ちゃんかぼちゃ」のどがあります。
へポカボチャ
ズッキーニなどもかぼちゃの仲間になります。
栽培のコツ
栽培期間や適正気温
ミニカボチャの栽培期間は長く120日から150日前後です。
生育の適温は20℃から28℃で、夏野菜の中ではあまり暑さには適していません。
連作障害
一般的にスイカやメロンなどを除いて、ウリ科の植物は連作障害に強い野菜です。カボチャは連作可能なようですが、カボチャの後に同じウリ科のスイカなどは植えることはできません
栽培スケジュール
畑の準備
土つくり
- 種まきの2週間ぐらい前に畑に苦度石灰をまき土壌を中和し、よく耕します。適正土壌pHは5.5~6.0です。
- さらに7日から10日前までに、元肥を施し深く耕します。元肥の目安は1㎡あたり約2kgの完熟たい肥です。同時に化成肥料を施肥しておくといいでしょう。
- 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。
畝立て
- 水はけを良くするために、幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。
- マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。
栽培管理
種まき、植え付けと株間
- 種から育てる場合は、ポットなどに3粒から5粒播き、1cmほど盛り土して上から軽く押し固めておきます。
- たっぷり水をやり、本葉1枚~2枚のころから段階的に間引き、最終的に1本立ちにします。
- 植え付けの株間は、30cm(親づるのみ伸ばす場合)~120cm(子づる4本育てる)ぐらい確保して、マルチに穴をあけて植えつけます。子づる2本の場合約60cmあける。
- 植え付け後は害虫対策や風で倒れないように育苗のビニールキャップをかぶせてやります。
仕立て方
摘芯
摘芯は人工授粉とともに、カボチャの栽培では大変重要な作業になります。
①親づるの摘芯
西洋カボチャは、日本カボチャと異なり、親づるに実をたくさんつける性質があります。親づるは摘芯せずに伸ばしていきましょう。
②子づるの剪定
子づるは放任すると収拾がつかなくなり、実に養分がいきわたらなくなります。勢いのいい子づるを2本から3本ほど残して、ほかは摘み取ります。
③摘果
1本のつるに1個から2個の実をならせます。そのほかの実は摘果します。うまくやれば、1本の苗から5個収穫することができます。だいたい15枚の葉っぱに対して1個の実を残すと、大きくおいしいかぼちゃが育てられます。
支柱による立体栽培
ミニカボチャは、立体さ売すると省スペースで効率よく栽培ができます。合掌式や垂直式などで支柱を立てて立体栽培することができます。空中栽培することで日当たりもよくなり、病気にも強くなります。
支柱の立て方はこちらを参考にしてください。
追肥
根が浅く広がるように成長しますので、肥料や焼けや掘り返して根を痛めないように育てましょう。
1回目の追肥
一回目の追肥は5節目か6節目くらいまで育って、子づるがそろい始めたころに行います。
一回の追肥量は、1平米当たり化成肥料で60gから70gぐらいを目安に株元にパラパラまくように与え軽く土をかぶせておきます。
2回目の追肥
果実が直径5㎝くらいになったころ、2回目の追肥をします。株マのところで頃にパラパラと化成肥料などをまきます。以後成長を見ながら約2週間おきに同じように追肥を行います。
受粉
カボチャは雄花(おばな)と雌花(めばな)がそれそれ独立して咲きます。雌花(めばな)の付け根には小さな実がついていて、雄花と受粉することによって身を大きくさせます。受粉できずに枯れた雌花についている実は大きくはなりません。自然に受粉するのを待っていると効率が悪いので、カボチャは人工授粉するのが常です。
花の付け根の部分が膨れているのが雌花(めばな)
花だけしかないのが雄花(おばな)です。
カボチャの人工授粉の方法
①雄花と雌花が同時に咲いていることを確認します。
これが雄花です。
花びらの下が膨らんでいません。
そしてこちらが雌花です。
花のが丸く膨らんだ茎から咲いています。
②カボチャの人工授粉の方法は、開花した雄花を摘み取り、花びらを取り外します。
雄花を摘み取って黄色い花びらをきれいに取り除きます。中の花粉を落とさないように優しく取り除くといいでしょう。
⓷開花している雌花に花びらを取り除いた雄花の雄蕊(おしべ)をつけて花粉を雌花の雌蕊(めしべ)につけてやります。これで受粉完了です。
優しく雌花に雄花の花粉をつけてやります。
雌花はあっても、雄花がなかったり、雄花ばっかり咲いて雌花がなかったりして、せっかく花が咲いても実をならせられない時があります。できれば複数の苗を植えて一度にたくさんの雌花と雄花を咲かせたいところです。また、受粉作業は早朝から午前10時ぐらいまでに行うといいとされています。
玉直し
カボチャを地面を這わして育てていると、できた実が地面に接している部分に日光が当たらす緑色にならない、グランドマークと呼ばれる変色したように見える部分ができます。玉直しで裏面にも日光が当たるように、ひっくり返します。へたが取れてしまわないように気を付けてゆっくり動かしましょう。
収穫
長さや大きさは品種によって異なりますが、実が成長してある程度の大きさになったら収穫します。収穫のサインは、果実の付け根の首の部分が茶色くコルク上になった時が収穫適期です。開花から35日から40日で収穫期を迎えます。、また爪を軽く実にあててみて、爪が食い込まないくらい硬くなったら収穫可能になります。
収穫後10日ほど風に当てて乾燥させると甘みが増すといわれています。
コンパニオンプランツ
〇 混植に適している植物 good
野菜類
- ネギ類 長ネギ ハネギ(ウリハムシを遠ざける)
- 玉ねぎ(つる割れ病などの病気を抑える)
- ニンニク(つる割れ病を抑える)
- らっきょ(つる割れ病を抑える)
- トウモロコシ(互いに成長を助ける)
- カブ(互いに成長を助ける)
花類 ハーブ類
- パセリ(根元の乾燥を抑える)
- チャービル(虫よけ 野菜を元気にする)
- タンジ―(アブラムシよけ)
- ミツバ(根元の乾燥を抑える)
〇 前作に植えるとよい植物 good
- トウモロコシ
- マリーゴールドなど
× 後に植えると悪い植物 BAD
- カリフラワー
- ニンジン
- ブロッコリー
× 混植に適さない植物 bad
- ウリ科全般(根こぶ線虫を増やす)
- セージ(ハーブ)
- オクラ(センチュウを増やす)
- ニンジン(根こぶセンチュウを増やす)