栽培の特徴
種類 | 科目 | 適正土壌pH | 連作障害 | 栽培難易度 |
オクラ | アオイ科 | 6.0~6.5 | あり 1年 | ☆ ☆ |
基本情報
- 科名属名:アオイ科ロロアオイ属
- 原産地:アフリカ
- 分類:多年草
- 日照条件:日なた 高温性
- 生育適温:25℃から30℃前後
- 水やり:乾燥したらたっぷり水やり
- 特徴:高温性のため植え付けは暖かくなってから
- 樹高:低木(80cm~2m)
- 種まき期:3月下旬(暖地)から
- 植えつけ期:5月
- 開花期 6月~10月上旬
- 収穫期 6月下旬~10月中旬
- 植えつけから収穫までの期間 60日前後
オクラの代表的な品種
角オクラ
オクラには、実の形や色によって、さやの断面が角ばった角オクラ、断面に角のない丸オクラ、茎やさや全体が赤い赤オクラ、花びらを食用にする花オクラなどがあります。中でも一番一般的なのが、角オクラです。角オクラだけでも、たくさんの品種が現在販売されています。実の断面が5角形のものから6角8角なのもまで、また大きさも大きいもので15cm以上になっても硬くならずに、おいしく食べられるものもあります。
丸オクラ
丸オクラは、角オクラのように断面に角のない丸い形のオクラです。こちらも多種多様な品種が販売されています。エメラルドやまるみちゃんがあります。
赤オクラ
莢(サヤ)と茎が赤色をしたオクラの品種を称して赤オクラと呼びます。収穫量は比較的少ないですが、特徴的な赤紫いろの実をならせます。ゆでるとみど色に変化してしまいます。
花オクラ
花を収穫して食する品種です。
栽培のコツ
栽培期間や適正気温
オクラの栽培期間は長く、苗の定植からでも通常150日前後です。生育の適温は30℃と高温で、温暖な環境を好みます。
連作障害
アオイ科の野菜はめったにありませんが、実際連作障害はあります。マメ科やナス科の野菜に比べたら、心配は少ないですが、他のアオイ科の植物を栽培したところでは1年以上あけてください。
栽培スケジュール
畑の準備
土つくり
- 種まきの2週間ぐらい前に畑に苦度石灰をまき土壌を中和し、よく耕します。適正土壌pHは6.0~6.5です。
- さらに7日から10日前までに、堆肥を施し深く耕します。堆肥の目安は1㎡あたり約2kgの完熟たい肥です。同時に化成肥料を施肥しておくといいでしょう。
- 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。
畝立て
- 水はけを良くするために、幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。
- オクラは縦に深く根を張る直根野菜です。深く耕しておくことでストレス少なく根をのばすことができます。
- マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。
栽培管理
種まき、植え付けと株間
- 種は硬いので一晩水につけておくと発芽しやすくなる。
- 種から育てる場合は、ポットなどに3粒以上パラパラっと播き、1cmほど軽く盛り土しておきます。
- たっぷり水をやり、本葉2枚~4枚のころから段階的に間引き、最終的に2本立ちにします。
- 植え替えに弱いので、苗を畑に植えつける際は、2本立ちのまま植え付けて、最終的に1本にするといいです。
- 植え付けの株間は、50cm~60cmぐらい確保して(60cm以上あればなお良し)、マルチに穴をあけて植えつけます。
- 植え付け後は風で倒れないように仮支柱を立ててやります。
トンネル
- 苗が小さいうちは害虫から守るためにネットや不織布でトンネルを作っておくと、冷間対策や鳥よけ害虫対策にもなります。
仕立て方
オクラは大きな葉を横に広げながらまっすぐ上に茎をのばして成長していきます。栽培しているうちにいくつかの側枝が出てきますが、主枝を基準に、成育を見ながらバランスよく側枝を伸ばしていけばいいでしょう、側枝にも同じように花が咲いて実が付きます。
支柱
支柱は200㎜前後の支柱を用いて、主枝から10㎝くらい離れた位置にまっすぐ1本の支柱を立て主枝を固定します。
追肥
オクラは肥沃な土を好みます。こまめに追肥して肥料切れを起こさせないように育てましょう。オクラは根をまっすぐ下に深く伸ばし成長していく野菜ですので、株の周りにスコップや棒などで深めに数か所穴をあけて施肥してあげましょう。追肥の頻度は約2週間に一度くらいで、収穫終了まで続きます。
一回の追肥量は、一株当たり化成肥料で50gを目安に成長を見て行います。
また、施肥する場所は、株の成長に従って根の外周も広がっていきます。はじめは株元から10cmから15cmくらい離れたとことに与え、その後は成長を見ながら施肥していくことになります。
肥料切れのサイン
オクラの葉を見るといくつかの切れ込みが入っています。丸みを帯びた葉が、肥料切れを起こすと、切れ込みが深くなります。
また、肥料切れをおこすと実がとぐろを巻いたように丸くなります。こうなるともう遅いですね。
収穫
収穫適期
長さや大きさは品種によって異なりますが、実が成長してある程度の大きさ(通常6㎝~7cm)丸型のオクラは10㎝くらいになったら収穫します。オクラは一般的に次から次へと花を咲かせて、その花がほとんど実になります。肥料切れさせないように注意しながら栽培を続けていきます。
葉の剪定
下葉が茂りだすと養分が上の花にうまくいきわたりにくくなります。実は枝の葉がの脇になりますが、収穫するときに、その実の脇にある長い葉も同時に摘み取りながら収穫します。次に実になる花の脇にある1本の葉は残して、その下にある葉はすべて摘み取った状態になります。こうすることで、花に養分がいきわたりやすくなります。
コンパニオンプランツ
〇 混植に適している植物 good
野菜類
- 枝豆
- ニラ
花類 ハーブ類
- マリーゴールド(センチュウ)
- ペチュニア
- バジル(アブラムシを引き寄せて他の野菜を守る)
〇 前作に植えるとよい植物 good
- トウモロコシ
- マリーゴールドなど