🍉栽培の特徴🍉
種類 | 科目 | 適正土壌pH | 連作障害 | 栽培難易度 |
小玉スイカ | ウリ科 | 5.0~6.5 | あり5年~7年 | ☆☆☆☆ |
基本情報
- 科名属名:ウリ科スイカ屬
- 原産地:熱帯アフリカのサバンナ地帯や砂漠地帯
- 草丈樹高:低 30cm~ つる性の一年草
- 日照条件:日なた
- 生育適温:25℃から30℃
- 発芽適温:15℃から30℃前後
- 水やり:乾いたらたっぷり水やり
- 種まき期:家庭菜園では通常苗から育てるられる場合が多い
- 植えつけ期:4月下旬から5月中旬
- 開花時期:6月
- 収穫期 7月~8月
- 植えつけから収穫までの期間 90日~120日前後
- 開花から収穫までの期間 35~40日くらい
大玉スイカ(赤肉)
大玉スイカは平均3kgから5kgの大型のスイカです。大きいものでは9kを超えるものもあります。
小玉スイカ(赤肉)
重さが3㎏未満の小ぶりなスイカを小玉スイカと呼びます。薄皮で甘みが多いのが特徴です。小さくて比較的場所をとらないので、家庭菜園でも作りやすい人気品種です。
ラグビーボールスイカ
ラブビーボールのような楕円形をしたスイカです。大きさや果肉の色の様々なものが販売されています。
黄色いスイカ
果肉が黄色いスイカで、こちらもたくさんの品種が出ています。
黒皮スイカ
皮が全面まっ黒な、黒皮のスイカです。東南アジアでよく見られるタイプで、日本でも昭和初期から栽培されるようになりました。現在では、高級スイカとして、夏のギフトとして注目されてきています。「タヒチ」や「おつきさま」といった7っから8kgくらいの大玉の品種や、「黒太陽」など2kgほどの小玉の品種などが有名です。
その他のスイカ
スイカには、そのほかたくさんの個性豊かな品種が存在しています。太陽をイメージさせる深い黄色(ゴールド)の外かわに覆われた「太陽スイカ」や角型に育てた「角形のスイカ」や、種のない「種無しスイカ」などがその代表的存在です。
栽培のコツ
栽培期間や適正気温
スイカ(西瓜)の栽培期間は長く90日から120日前後です。
生育の適温は25℃から30℃です。真夏の野菜ですね。
連作障害
一般的にウリ科の植物は連作障害に強い野菜です。しかし、スイカやメロンは別です。西瓜(すいか)は大変連作障害が出やすい野菜です。5年から7年は(長いですね)ウリ科の植物を栽培していなし場所に作付けしてください。(そんなところはありません!)家庭菜園では通常、接木苗を使用します。園芸店でもほとんどのスイカ苗は、接木苗になります。接木苗の場合連作障害は出にくいとされています。
栽培スケジュール
畑の準備
土つくり
- 種まきの2週間ぐらい前に畑に苦度石灰をまき土壌を中和し、よく耕します。適正土壌pHは5.0~6.5(1平米あたり苦土石灰100g程度)です。
- さらに7日から10日前までに、元肥を施し深く耕します。堆肥の目安は1㎡あたり約2kgの完熟たい肥です。同時に化成肥料を施肥(1平米あたり150g程度)しておくといいでしょう。
- 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。
畝立て
- 水はけを良くするために、幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。
- マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。
栽培管理
種まき、植え付けと株間
- 種から育てる場合は、ポットなどに4粒から5粒播き、1cmほど盛り土して上から軽く押し固めておきます。
- たっぷり水をやり、本葉1枚~2枚のころから段階的に間引き、最終的に1本立ちにします。
- スイカは連作に弱い野菜です。家庭菜園では苗から栽培するのが普通です。病気に強い接木苗を利用しましょう。
- 植え付けの株間は、100cm~120cmぐらい確保して、マルチに穴をあけて植えつけます。
- 植え付け後は害虫対策や風で倒れないように育苗のビニールキャップをかぶせてやります。
仕立て方
摘芯
摘芯は人工授粉とともに、西瓜(すいか)の栽培では大変重要な作業になります。
①親づるの摘芯
スイカには、親づるに実をあまりつけない性質(雌花がつきにくい)があります。親づるは6節くらいのところで摘芯します。
②子づるの剪定
親づるの摘芯で子づるの勢いが増します。子づるは放任すると収拾がつかなくなり、実に養分がいきわたらなくなりますので、勢いのいい子づるを2本から4本ほど残して(大玉の場合2本小玉で4本くらい)、ほかは摘み取ります。
③孫づるの処理
子づるを育てていると、葉と茎の間から脇芽(孫づる)がたくさん出てきます。孫づるは放任してもかまいませんが、あまり増えてくると邪魔になりますので、適度に孫づるを殺菌したはさみで切り落とします。清潔な鋏を使わないと、切り口から病気が入ってしまう事がありますので注意してください。またはさみを使わないで、手で引きちぎるのがいいのですが、注意しないと余計なとことまで一緒にちぎってしまうことがあります。
④摘果(実の間引き)
1つの株でいくつのスイカを育てるかは大変重要です、。小玉スイカでは通常1本苗に2個から3個までにして、大玉の場合1本のつるに1個を残してそのほかの実は大きくなる前に摘果します。
支柱による立体栽培
スイカは、立体栽培すると省スペースで効率よく栽培することができます。合掌式や垂直式などで支柱を立てて立体栽培することができます。特にミニスイカの場合、実の重さも比較的軽いので空中栽培に適しています。空中栽培することで日当たりもよくなり、病気にも強くなります。
支柱の立て方はこちらを参考にしてください。
追肥
根が浅く広がるように成長しますので、肥料や焼けや掘り返して根を痛めないように注意しながら育てましょう。
1回目の追肥
一回目の追肥は5節目か6節目くらいまで育って、子づるがそろい始めたころに行います。
一回の追肥量は、1平米当たり化成肥料で60gから70gぐらいを目安に株元にパラパラまくように与え軽く土をかぶせておきます。
2回目以降の追肥
果実が直径8㎝~10cmくらい(野球ボールくらいの大きさ)になったころ、2回目の追肥をします。株間のところにパラパラと化成肥料などをまきます。以後成長を見ながら約2週間おきに同じように追肥を行います。その後2週間位一度くらいを目安に株元から外に向けて離しながら追肥を繰りかえします。
受粉
スイカには雄花(おばな)と雌花(めばな)がそれそれ独立して咲きます。雌花(めばな)の付け根には小さな実がついていて、雄花と受粉することによって身を大きくさせます。受粉できずに枯れた雌花についている実は大きくはなりません。自然に受粉するのを待っていると効率が悪いので、スイカは人工授粉するのがおすすめです。
花の付け根の部分が膨れているのが雌花(めばな)
花だけしかないのが雄花(おばな)です。
人工授粉の方法
①雄花と雌花が同時に咲いていることを確認します。
②スイカの人工授粉の方法は、開花した雄花を摘み取り、花びらを取り外します。
⓷開花している雌花に花びらを取り除いた雄花の雄蕊(おしべ)をつけて花粉を雌花の雌蕊(めしべ)につけてやります。これで受粉完了です。
雌花はあるけど雄花がなかったり、雄花ばっかり咲いて雌花がなかったりして、せっかく花が咲いても実をならせられない時があります。できれば複数の苗を植えて一度にたくさんの雌花と雄花を咲かせたいところです。また、受粉作業は早朝から午前10時ぐらいまでに行うといいとされています。
玉直し
スイカを地面を這わして育てていると、できた実が地面に接している部分に日光が当たらす緑色にならない、グランドマークと呼ばれる変色したように見える部分ができます。ソフトボールぐらいの大きさになったとき、玉直しで裏面にも日光が当たるように、ひっくり返します。へたが取れてしまわないように気を付けてゆっくり動かしましょう。
収穫
長さや大きさは品種によって異なりますが、実が成長してある程度の大きさになったら収穫します。収穫のサインは、果実の付け根あたりに伸びているのひげのようなつるを巻き付ける部分(まきひげ)が茶色く硬くなり、枯れたようになってきた時が収穫適期です。開花から一番目の実は40日、2番目以降の実は30日から35日で収穫期を迎えます。また、たたいてみて、ぽんぽんといい音がしたら収穫のサインです。スイカは外見からは、収穫の時期を見分けるのが難しい野菜ですので、実の近くにしるしを立てて、受粉日を書いておけば収穫しやすくなります。
コンパニオンプランツ
〇 混植に適している植物 good
野菜類
- ネギ類 長ネギ ハネギ(ウリハムシを遠ざける)
- 玉ねぎ(つる割れ病などの病気を抑える)
- ニンニク(つる割れ病を抑える)
- らっきょ(つる割れ病を抑える)
- トウモロコシ(互いに成長を助ける)
- カブ(互いに成長を助ける)
花類 ハーブ類
- パセリ(根元の乾燥を抑える)
- チャービル(虫よけ 野菜を元気にする)
- タンジ―(アブラムシよけ)
- ミツバ(根元の乾燥を抑える)
〇 前作に植えるとよい植物 good
- トウモロコシ
- マリーゴールドなど
× 後に植えると悪い植物 BAD
- カリフラワー
- ニンジン
- ブロッコリー
× 混植に適さない植物 bad
- ウリ科全般(根こぶ線虫を増やす)
- セージ(ハーブ)
- オクラ(センチュウを増やす)
- ニンジン(根こぶセンチュウを増やす)