栽培の特徴
種類 | 科目 | 土壌Ph | 連作障害 | 栽培難易度 |
トウモロコシ | イネ科 | 6.0~6.5 | なし | ☆☆ |
基本情報
- 科名属名:イネ科トウモロコシ屬
- 原産地:アメリカ大陸
- 草丈樹高:~2mくらい
- 特徴:1年草 半耐寒性
- 日照条件:日なた
- 生育適温:25℃から30℃
- 発芽適温:20℃から25℃程度
- 水やり:乾いたらたっぷり水やり(乾燥に弱い)
- 種播き:4月中旬から5月
- 苗の植え付け:5月
- 開花期:6月中旬から7月中旬
- 収穫期 7月~8月
- 植え付けから収穫までの期間 90日前後
連作障害
トウモロコシは連作障害が出にくい野菜です。連作が可能です。
栽培スケジュール
畑の準備
土つくり
- 種まきの2週間ぐらい前に畑に苦度石灰をまき土壌を中和しよく耕します。適正土壌pHは6.0~6.5です。
- さらに7日から10日前までに、元肥を施し深く耕します。元肥の目安は1㎡あたり約2kgの完熟たい肥です。同時に化成肥料を施肥(1平米あたり150g程度)しておくといいでしょう。
- 畑の石や木片など根の障害になるようなものは取り除いておきましょう。
畝立て
- 幅60cm高さ10cmほどの畝を立てマルチを張ります。
- マルチを張ることで土の跳ね返りによる病気を防ぎ、土を保温し生育を促進んしてくれます。
- マルチはなくても大丈夫です。土寄せや、追肥の時はマルチがないほうが便利ですが、雑草が生えやすかったり、地温が上がったりで生育にはマルチがあったほうがいい場合が多いようです。
栽培管理
種播き・植え付けと株間
直播きする場合
畑に2列で株間30cmに3粒づつ深さ1cmくらいに播き、軽く土をかぶせて水やりします。草丈15㎝くらいになったころに、1本立ちに間引きます。トウモロコシはまとめて種まきすると発芽率が上がりいます。ヒヨドリに狙われないように対策が必要になる場合もあります。
種播き(ポット)
ポットに3粒ぐらい指で1cmくらいの深さに押し込みます。種はとがったほうを上にして植えるとうまくいきやすいようです。軽く土をかけてたっぷり水やりをします。間引かずにそのまま育てます。
植え付け
ポットにまいてから1カ月ほど経過したころ、背丈が15cmくらいに成長した苗を畑に植えつけます。ポットに育った複数の苗を、1本づつ分離して植え付けることができます。
畑に2列に、株間30cmを確保して植え付けます。あまり株間を開けすぎると受粉しにくい場合もあります。また、一列に植えるより、2列のほうが受粉には断然有利です。一か所に固めて植えるのがコツになります。また品種の違う苗を隣り合わせに植えることもやめたほうがいいです。
水やり
植え付けて苗が小さいうちは土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしてください。
追肥と土寄せ
枝根がでます
トウモロコシの苗は、成長すると地上の節の部分から枝根が出てきます。枝根から栄養分の吸収ができるように枝根の上まで土寄せします。土寄せで倒れにくくもなります。
1回目の追肥
草丈40㎝~50cmくらいに成長したころ、本葉5~6枚でちょうど雌花が分化する直前に一回目の追肥をします。化成肥料一握り程度を株元にまいてしっかりと土寄せしておきます。
2回目の追肥
茎の先端に雄花が見えたころ、雌花からひげが出てくる前に2回目の追肥と土寄せを行います。
脇芽の処理
苗の生え際から脇芽が出てきます。脇芽は摘み取らずにそのまま伸ばしても大丈夫です。脇芽を残すことで、光合成も活発になり株立も安定します。
晩生品種の栽培では、脇芽が増えすぎてその脇芽にも雄花が付いてしまって、主枝の養分を脇芽にとられることもあります。その場合実が十分に大きくならない事もあるので気をつけなければいけません。早生品種の場合は、株立ちもよくなりますので、脇芽をのばしても問題ありません。
支柱
トウモロコシは背丈が高く、根張が浅いので、風などで倒れやすい作物です。転倒防止に2mくらいの支柱で囲いなどを作ると効果的です。
受粉(人工授粉)
トウモロコシは先端の雄花からその下にある雌花に風などで花粉が降り注いで受粉します。トウモロコシは、同じ株の間で受粉しにくい性質があります。受粉には他の株の雄花が必要になります。家庭菜園では、株数が比較的少ない場合が多いので、人工授粉して確実に結実させることが大切です。
受粉方法
雄花を切り取り雌花のヒゲにこすりつけて花粉をつけてあげてください。
摘果
トウモロコシには一株2~3本の雌花が付きますが、大きなトウモロコシを作るために、実が小さいうちに1本に摘果します。こうすることで、養分が1本の実に集中して立派なトウモロコシの実を収穫することができます。小さいうちに摘果した子供のトウモロコシはベイビーコーンとして収穫できます。
鳥害対策
実が大きくなったらカラスに狙われます。せっかく育ててもカラスにやられてしまったら、実が1個しかないので大変ですね。ネットなどで鳥害対策をしなければなりません。
収穫
雌穂のヒゲはトウモロコシの実一粒一粒とつながっています。熟すとヒゲが茶色く変色します。開花から20日から25日くらいで、ヒゲが完全に茶色くなった頃が収穫の適期です。
収穫期を逃して遅れてしますと実が固くなります。またトウモロコシは、収穫後数時間で甘みが落ちてしましますので、すぐに食べない時は、ゆでて冷凍しておくのが最良な保存法です。
コンパニオンプランツ
〇 混植に適している植物 GOOD
野菜類
ウリ科全般(互いの生育を助け合う)
マメ科全般(互いの生育を助け合う)
インゲン・キャベツ・スイカ・唐辛子の害虫を遠ざける
ミョウガ・ショウガ・三つ葉・レタス(相性がいい)
× 混植に適していない植物 BAD
ナス(互いに生育を悪くする)
トマト(双方の背が高いので日光を奪い合う)
〇 跡地に適している野菜 GOOD
小豆(病気を抑える)
ハクサイ(生育が良くなる)
トマト(生育が良くなる)
ブロッコリー(生育が良くなる)
エンドウ(生育が良くなる)